Windows標準でモザイクはかけられる?
ペイントとSnipping Toolの限界
先に結論を書きます。黒塗りはできます。モザイクは「作れなくはない」が実用的ではありません。その理由を、実際の手数を数えながら確認します。
Snipping Tool(スクリーンショット ツール)でできること
Winキー+Shift+Sで範囲を指定して撮ると、通知から編集画面を開けます。ここで使えるのは、おおむね次のものです。
- ボールペン(太さ・色を選択可能)
- 蛍光ペン(半透明)
- 消しゴム
- 定規・分度器(直線を引く補助)
- トリミング
黒塗りをしたい場合は、ボールペンを太くして塗りつぶすことになります。実際にやってみると分かりますが、手で塗るため縁がガタガタになり、塗り残しも出ます。1〜2箇所ならまだしも、表の1列を隠すような用途には向きません。
蛍光ペンは半透明なので、下の文字が透けます。隠す目的で蛍光ペンを使ってはいけません。薄く見えている文字は、コントラストを調整すれば読めてしまいます。
モザイクやぼかしのツールは、この編集画面には見当たりません。
⚠️ Snipping Toolは更新の頻度が高く、バージョンによって機能が追加・変更されます(テキストの認識に関する機能などが追加された経緯があります)。本記事はツールの基本的な描画機能について書いており、お使いのバージョンで別の機能が利用できる可能性があります。実際のツールバーをご確認ください。
ペイントでできること
ペイントを開き、Ctrl+Vでスクリーンショットを貼り付ければ、そこから編集できます。
黒塗り:これは実用的
手順はこうです。
- 「図形」から四角形を選ぶ
- 「塗りつぶし」を「単色」にする
- 色2(背景色)を黒に設定する
- 隠したい範囲をドラッグする
枠線が付いてしまう場合は「輪郭」を「なし」にします。図形は確定するまで位置を動かせるので、ずれたら直せます。確定後は動かせません。やり直したい場合はCtrl+Zで戻します。
モザイク:作れるが手数が多い
ペイントにモザイクの機能はありませんが、「縮小してから引き伸ばす」という原理を手動で再現できます。
- 「選択」で隠したい範囲を四角く選ぶ
- 選択範囲の角をつかんで、極端に小さく(数パーセントまで)縮める
- そのまま、縮めた範囲を元の大きさまで引き伸ばす
これで、画素が粗くなった状態になります。ただし実際にやると、次の問題にぶつかります。
- 粗さを数値で指定できない:マウスの動かし方で毎回変わるため、同じ資料の中で粗さが揃いません。
- 縮小と拡大の間で位置がずれる:ぴったり元の範囲に戻すのが難しく、周囲と1〜2px ずれます。
- やり直しが効きにくい:確定してしまうと、その部分だけ元に戻すことができません。
- 補間の設定を選べない:拡大時に画素が滑らかに補間されると、モザイクではなく単なるぼやけた画像になります。
1箇所だけなら数十秒で終わりますが、5箇所を同じ粗さで揃えようとすると、現実的な作業ではなくなります。
ぼかし:標準では用意されていない
ペイントには、範囲を指定してぼかす機能がありません。上記の縮小・拡大でも、補間のかかり方によってはぼけた見た目にはなりますが、強度を制御できないため、隠す用途には使えません。
手数を数えてみる
「スクリーンショットの3箇所を隠して、資料に貼る」という、よくある作業で比べてみます。
| ペイントで黒塗り | ペイントで疑似モザイク | |
|---|---|---|
| アプリを開く | 1 | 1 |
| 貼り付け | 1 | 1 |
| ツール・色の設定 | 3 | 1 |
| 3箇所の加工 | 3 | 9(選択・縮小・拡大 ×3) |
| コピーして貼る | 2 | 2 |
| 合計 | 約10操作 | 約14操作+精度の不安 |
黒塗りだけで済む用途なら、ペイントは十分に実用的です。わざわざ他のツールを探す必要はありません。標準機能で足りるときは標準機能を使うのが、いちばん速いのは間違いありません。
標準機能を離れたほうがよい場面
次のいずれかに当てはまるなら、専用のツールを使ったほうが結果的に速く終わります。
- モザイクやぼかしをかけたい(粗さを揃えたい)
- 隠す箇所が4つ以上ある
- あとから隠す位置を微調整したい
- 手順書用に番号や矢印も入れたい
- 複数枚をまとめて処理したい
ただし、この目的で「画像をアップロードして加工するサイト」を選ぶと、隠したい情報が写った画像を先に外部へ送ることになります。
ブラウザで完結させる
カクスルは、ブラウザを開いてCtrl+Vを押すところから始まります。インストールは不要で、読み込んだ画像はサーバーへ送信されません。
ぼかし・モザイク・黒塗りはそれぞれ強さや粗さをスライダーで指定できるので、同じ資料の中で見た目を揃えられます。かけた範囲はあとから選んで動かせるため、「1px ずれた」という理由でやり直す必要もありません。手順書用の番号バッジは、クリックするたびに①②③と自動で増えます。
複数枚を扱う場合は、続けて貼り付けておけば下のフィルムストリップで切り替えられ、最後に「すべて保存(ZIP)」で一度に書き出せます。
粗さを指定してモザイクをかける インストール不要。画像はブラウザから出ません。最終更新:2026年08月12日